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スピーチコンテスト

尖閣諸島の問題や、北朝鮮の韓国砲撃で東アジアがニュースでも頻繁に出てきます。同僚に「日本の家族は大丈夫か?」と心配されましたが何と答えていいものやら。でも日本で中東の報道があったら日本人もシリア人に同じ事を聞いてると思うんですけどね。
先日、ダマスカス大学で日本語を勉強している生徒さんのスピーチコンテストがありました。逆にダマ大(こちらの邦人の方は長いのでこう言うらしいです)でアラビア語を勉強されている日本人の方も沢山いらっしゃいます。エジプトのカイロ大学にも日本語学科がありますが、どんどん勉強して日本と中東の懸け橋になってもらいたいものです。語学にまったく才能のない私は応援する側にまわります。私が見学させてもらったのは初級の生徒さんのスピーチでテーマは「私の夢」。殆どが原稿無しで「女性のパイロット」や「シリアの伝統を生かした建築家」等、これで初級なの?って感じで皆さん上手でした。時間の関係で中級や上級のスピーチを聞く事が出来なかったのですが、スピーチ中にも私の後ろの席の生徒さんらしき人達が「今の言い方はちょっとちがう」と話していたりでビックリ!でもあんまり完璧すぎて論文読んでるみたいになってる人もいましたけどね。私は大学へ行ってないので“キャンパス”って言うんですか?校内を少しだけブラブラして帰りましたが、若い人の集まりはいいですね。シリアの将来にすごい可能性があるように感じました。
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犠牲祭

日が短くなってきました。ダマスでは日没が16時半でオフィスを出る頃はもう真っ暗です。先週はイスラムの犠牲祭でオフィスも休みだったので、こちらに来て初めての連休もらいました。雰囲気からいうと日本の正月みたいなもので、通常のお店は閉まっていますが、ハミディエスークなんかは露店がいっぱい出ていて普段の3倍以上は人出があったんじゃないでしょうか。セーターをいっぱい並べて「ホムソメイヤ!ホムソメイヤ!」(500シリアポンド、500シリアポンド)と叫んでいる風景は日本の大売り出しみたいなもんですね。
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ウマイヤドモスクから普段あまり通らないような路地を散策しながら、バーブ・トゥーマまでぶらぶらしましたが、途中イスラエルの国旗を地面において歩行者に踏ませている道もありました。TVでもよく国同士が揉めた際に国旗を破ったり、燃やしたり色々抗議行動がありますが、私はどうも好きになれないです。
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学校も当然休みで子供の集団も多く、昔は「コンニーチハ」でしたが今は「ニーハオ」って声かけられますね。アジア人はみんな一緒に見えるらしいので「アンニョハセヨ」と答えておきました。

ドライビングスクール

日本では「鍋特集」なんて記事も出始めましたね。私も先週毛布とセーターを買って冬の準備にかかっております。さて、10月から会社の女の子2人が運転免許を取得するのにドライビングスクールに通い出しました。場所は空港の近くらしいのですが、ドライビングスクールの送迎バスが市内のから出ているようでそれで毎日会社終わりに2人そろって退社していきます。翌日の会社始業時から「昨日は坂道発進がうまくいった」の、「クランクで失敗した」だの毎日賑やかなことでした。そんでもって10月末に最終試験があり、先日発表があったのですが、一人は無事合格。もう一人は「ドライビング=運転技術」はOK,「メカニック=構造」もOK,ただ「サイン=標識」がダメだったそうで追試があるそうです。
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「免許とったらお父さんの車があるので乗せてあげる」と言っていましたが、丁重にお断りしておきました。サインも読めない奴の車には乗れないと・・・・。
追試には当然料金もかかるそうで、話しを聞いていると日本と同じようなシステムですね。ただ、交通ルールがあってないようなシリアで大丈夫なのかと心配です。「左折車は必ず右車線から・・・」って習っているのかと思うくらい捲くられますし、煽られます。競輪や競艇の選手ならシリアでも運転うまそうですけどね。私は元長距離トラックの運転手なので少々運転には自信があるのですが、まだシリアで運転したことないです。まあ、いつか!
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発掘現場

11月に入って急に朝晩寒くなってきました。街のショーウィンドーもセーターやコートの冬物です。っということで私も今週末はバッタニーヤ(毛布)を買いに行く予定にしています。さて先月、奈良の橿原考古学研究所の皆さんが研究調査されているパルミラの発掘現場へお邪魔させていただく機会がありました。中東ではエジプト・吉村先生の早稲田大学が有名ですが、大使館の方に聞くと他にも日本の大学や研究所がシリアで発掘調査されているところも数か所あるそうです。私自身パルミラも数回来ていますが発掘現場を見せていただくのは初めてでした。日本からのツアーでも訪れることもある、ボルハ&ボルパやタイボールの墓等の地下墳墓を発掘・修復の後、現在は家屋墓の研究調査にあたられているということでした。発掘されたご本人からの説明でしたので非常に興味深かったです。ここシリアはJICAやボランティアの方々も多く、海外で活躍されている日本人の方を見るとうれしくなりますね。
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秋の祭典

ハンカチ王子は日本ハムが交渉権を獲ましたね。甲子園の決勝見に行ったのが4年前とは月日の流れるのは早いものです。そら歳も食いますわな~。先週、シリア日本人会の運動会がありました。競技は「借り物競走」や「綱引き」、「靴飛ばし」等アスリートでなくとも参加できそうなものが多かったですが、私はゴルフボールをスプーンに乗せて走る競技に参加させていただきました。ほんの20mの距離ですが、落とさないように気をつけて変な所に力入ったんでしょうね、翌日うっすらと腿の裏に違和感が・・。「なんじゃこらっ!」って自分自身愕然としております。普段ごみごみしているダマスカスの街にいるので、写真のような広々として緑の綺麗な競技場に入ると落ち着きますね。見ていると喉が渇きそうないつものカシオン山も競技場からみるとまた趣がかわってよかったです。運動会.jpg

ダマスを離れて(番外編)

旅にトラブルやパプニングは付き物ですが、それを如何に楽しむかも旅の醍醐味です。さて、今回は私に起こったハプニング。レバノンに入国した日になんとシリアのドライバーさんがガイドさんと私の荷物を間違ってダマスへ持って帰ってしまいました。私の部屋にはガイドさんの荷物!さてさて、どうする?
1. 作業用のPCがない(殆ど毎晩飲んだくれてて作業してないので問題無し、なんで持ってきた?)
2. デジカメの充電器がない(これは困った、残量気にしながら撮影するしかない)
3. 着替えがない(着たきり雀でもOK、でもお客様に不快感を与えかねない)
4. タバコがない(死ぬ!)
っということで夕食後取り合えずタバコの入手と着替え探しにホテルの外へ。時刻は21時。ホテルから少し歩くと2階のテラスで水タバコを吸っている大きな喫茶店の下で、バイクに跨ってたむろしている兄ちゃんに声を掛けられたので、タバコをどこで買えるか聞いてみた。何が欲しいと聞くので「マルボロ・アビアッド」(マルボロの白=マルボロ・マイルド)というと「俺も吸ってるから譲ってやる」と・・・5,000LP(後で知ったが普通の店の倍)。そこから話が弾み現在の状況を説明。じゃ、俺がバイクで店屋回りをしてやると・・・Ya Friend ! なんか面白い展開。スクーターの2人乗りで数件回ったがどこも21時が閉店。1件だけ空いていたが下着は売ってないとのこと。私が欲しかったのはシャツ、パンツ、靴下の3点セット、あわよくば安くておしゃれなシャツ。でも、今日は無理っぽいね。「俺のでよかったら譲ってやる」と・・・?どっかで聞いたフレーズ。君のお古?でもいい!なんか面白そう。俺の奥さんはフィリピン人だ。ちゃんと綺麗に洗濯してるから大丈夫!おう、アジア人なら信用できそう。家もこの近くだが鍵を奥さんにもらわないといけないのでちょっと店に寄る。OK, OK ! Ya Friend ! 寄った店は「Sushi Moode」(多分、“寿司詣”なんでしょうね)、お店でも食べられるがお寿司のデリバリー屋さん。しばらく外で待たされたが店はガラス張りなので外から丸見え。奥さんらしき人に事情説明してるのと、店長みたいな人に伝票とBOXに入った寿司まで渡されてる。ようするに奥さんはお店で働いていて、彼はデリバリー担当らしい。店を出発する時に奥さんも出てきて手を振ってくれました。「お~、かわいそうは日本人、私の知っている日本人はこんな貧相ではなかったのに!」と思ってたかどうか?バイクで走ること5分、4階建程の平べったいアパートに到着。ここでレバノン人とフィリピン人の若夫婦(道中で彼が24歳であることが判明)の生活があるのか・・・覗いていいのか?部屋は四畳半に流しとシャワー室らしき扉が1枚って感じで日本のワンルームマンションの方が遥かにでかい!ベット1つで殆どのスペースを取ってしまってるので、2人で居るのも窮屈。まあ、若夫婦ならそれなりに・・・・Ya Friend ! 小さなタンスから色々取りだしてくれたので、ここにきて「やっぱりいらない」とも言えず、トルコのMARMARAと書かれたTシャツと真っ赤なボクサーパンツ、それにくるぶしが見える靴下をいただくことに。店の前ではあまりはっきり見えなかったが奥さんの写真もしっかり飾ってあって、別嬪さんっていうより可愛いタイプ。どうだ?と聞くので(アラブ人は絶対自分の奥さんをそんな風には聞かないですけどね、ここはレバノン)「俺が若かったら絶対声掛けてるな」と答えておきました。本人も喜んでくれたのでよかった、よかったYa Friend ! 同じアジア人の評価を聞きたかったんでしょうね。部屋を後にしてホテルの手前まで。ホテルはすぐ目の前なので問題ないが「どうした?」って聞くと、そろそろオーナーが店に現れる時間らしく、この道を通るかもしれないとのこと。シートの下には配達する寿司も入ってるし・・・お~忘れてた!服と世話になった分で幾ら欲しいか聞いてみたが「お前の気持ちで、幾らでもいい」と。でも決して「いらない」とは言わないですけどね。こういうのに弱いのが日本人。でも、一時遊ばせてもらったので$30ドル程渡したら喜んでくれてたのでよかったです。翌日は彼にもらった物を着てました。次の日にシャツも買いましたが、レバノンは物価が高いですね。シリア人がレバノンにあまり行かないのがよくわかりました。
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ベイルート観光名所のひとつ”鳩の岩”。二見ヶ浦にある夫婦岩みたいなもんですね。小学校の修学旅行を思いだしました。







ダマスを離れて(後編レバノン3完)

さて、レバノン最終はベイルートです。約10年前に来た時も工事現場ばっかりでしたが、まだまだ工事は続いております。2005年に暗殺されたハリーリ首相の修復計画で旧市街地はご覧のように綺麗な街並みに変身しています。デザインは昔の建物のまま修復しているそうで旧市街を散策していると、かつて“中東のパリ”と呼ばれたのも頷けますね。ゆっくりお茶する時間もありませんでしたが、普段ダマスで生活している胡散臭さからは一時解放された駐在員でした。
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ただ、渋滞はダマスの比じゃないですね。家族5人いれば車5台あるそうで朝夕の通勤時の渋滞は東京と双璧かもしれません。ベイルート市街地からダウンタウンまで1時間はかかります。写真はベイルートから35km程離れたビブロスの遺跡です。遺跡の向こうに海が見えるのがいいですね。もう昔の事で忘れましたが、チュニジアのカルタゴの遺跡もこんな感じじゃなかったでしたっけ?
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ベイルート市内にはまだ弾痕が残るビルも点在していますが、国内情勢が落ち着いてくれればダマスから「週末はベイルートで寿司食って来たよ~」なんて気軽に行ける時がくればいいですね。
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ダマスを離れて(後編レバノン2)

我、阪神タイガースはCSで憎っくき巨人に負けてしまいました。関西経済を元気づける為にも勝って欲しかったな~。
さて、レバノン2は杉見学。ダマスカスとベイルートを結ぶ幹線道路を離れて約45分、アップダウンのある広陵地帯を抜けてどんどん山を上っていきます。太古の昔から良質のレバノン杉は船材や建材に利用されて今は保護地域でしか見ることができない貴重なものだそうです。バルーク1.jpg
大型バスで入れる所まで行きましたが、国旗に描かれているような立派な1本杉は残念ながら見られませんでした。この木は格好からして後何百年かしたら国旗に負けないくらいの立派なものになりそうだったので、先行投資で写真撮ってみました。毎年植林も進んでいるようですが成長に時間がかかる為、山全体を覆うには何千年、何万年とかかるんでしょうね。


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山までの道中では夏用の別荘やりんご畑も点在していて、ほんとのんびりした雰囲気でした。10月初旬の山は涼しいというよりちょっと寒かったですけどね。
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オフィス用に買ったお土産の蜂蜜です。大好評でした。

ダマスを離れて(後編レバノン1)

チリの落盤事故の33名が救出されましたね。本当によかったです。69日間も地下での生活なんて想像もつきません。ただ、愛人問題はこれからなんでしょうね。
さてさて、ダマスを離れて後編はいよいよレバノンです。皆さんはレバノンと言えば何を想像されるでしょうか?内戦、ヒズボラ、バールベック遺跡、レバノン杉?
国境を越えてレバノンに入ると英語やフランス語のアルファベット表記が一気に増えて気が緩みがちですが、まだまだ予断を許さない情勢ですので、十分に気を付けてください。今回はシリアのホムスからレバノン山脈とアンチ・レバノン山脈の隙間を南下して中東の3大遺跡(ヨルダンのペトラ、シリアのパルミラ)の一つバールベックへ。写真はバッカス神殿ですが、人が写っているのでその大きさもお分かりいただけると思います。夏にはここでコンサートも開かれるそうです。私は今回で3回目でしたが、いつ見てもデカイ!
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その後、レバノンワインで有名なKSARA(クサラ)へ向かいました。ダマスのホテルやお酒を出すレストランでワインリストを見せてもらうと必ずクサラのワインはあります。洞窟を利用した貯蔵庫を見学した後、試飲もさせてくれます。白、ロゼ、赤、4年物赤の4杯でしたが、私は酒飲みですがソムリエではないので甘いか甘くないかしかわかりませんが、赤はちょっと渋みが強い感じがしました。御代り頼んだら優しそうなお姉さんにやんわり断られました。酒飲みはいやしいですよね。
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ダマスを離れて(中編)

今回はシリア第2の都市アレッポ。日本ではアレッポ石鹸で有名ですよね。ダマスカスの”ハミディエと違って、本当に狭く入り組んだ路地が重なるスークです。
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他のアラブのスークと同じように、布屋街、金製品街、家具街、お菓子屋街等があり、シリア人に聞くと何年か前のアラブ伝統代表都市に選ばれたこともあるとか。軽い登り下りはありますが、モロッコのフェズのようなきついアップダウンはないので、散策も比較的楽にできます。但し、グループでいくと必ず迷って集合場所に遅れてくる人はいらっしゃるようですが・・・。石鹸も何年モノとかローレル配合の割合が多いとかでピンキリです。私もダマスのスーパーで買ったものを自宅で使ってますが、いいものは髪の毛もそのまま洗えるので物臭な私は重宝しております。日本に帰国する時分はお肌ツルツルになってますかね。
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下の写真はアレッポ城の入り口ですが、日本と同じようにお城ってどこの世界でも観光ポイントになりますよね。ただ、夜になるとライトアップされるのですが、緑やピンクのライトで「それ、ちょっと違うやろ!」って感じでした。
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